2016年7月28日木曜日

58日目:ネット保険VS無保険車

車や自動二輪に任意保険をかけていない人は、「たまにいる」っていう認識だったの。

事実は違ってた。
任意保険に入ってない、所謂「無保険車」は「かなりいる」だった。

今回の事例について、まじめに書いていきます。


部長が朝から、電話に捕まっています。

お電話の相手様は、ここ保険代理店のお客様。
お話の中心人物は、お客様の息子様。

息子様はうちで保険はかけておらず、安いネット保険にかけていらっしゃるとのこと。

彼が、事故をしたそうで・・・
しかも、原付を撥ねたという、人身傷害事故。

絵で描いてみた。

ほら、こういう車線ってよくあるじゃない。
一番左車線が左折専用、真ん中車線が直進専用、一番右車線が右折専用。

話によると。
時速35km/h。
息子様、直進車線を外車で走行中。

すると、突然。
原付が右折レーンに向かって左折レーンから割り込み。
接触の瞬間に急ブレーキをかけるも・・・
息子様の車が接触。

原付の運転手はボンネットに当たり、地面に転げ落ちる。
原付は、撥ねられた勢いで飛んで行って、右折レーンに並んでいた車と接触。
運悪く右折レーンで並んで当てられた車の左側のドアはガシャン。

原付の運転者はすぐさま救急車で搬送され、警察も駆け付け交通事故調書を作り始める。
調書の作成は終わり、事故処理も終わる。
ここで、警察は帰る。
息子様もその場で解散。

という、事故。


お客さまが部長に相談してきた内容は・・・
「何をしたらいいですか?保険会社に連絡をしても、何も指示を出してくれなくて」
という、ご相談。

「うちの会社、全く関係ないし。
それ、息子様の保険会社に聞くところだし。」
という風にあしらわず、親身に相談に乗る所がココの好きな所。


電話で聞いているだけなので、部長の電話でのリアクションと後で聞いた話を綴ります。

部長(以下、部):相手方のお名前とご連絡先がわかりますか?
A:分からない模様。

部:警察が来ているそうなので事故調書を取っているので、警察に連絡を取り当事者からお相手様のお名前と搬送された病院先を聞いてもらってください。
A:事故調書?なにそれ?
部:交通事故を起こした際、警察を呼びます。事故の現場で事実だけを書き記した書類です。主に、「甲」、「乙」が記され、「甲」が第一当事者です。大体過失割合が大きい方が「甲」になります。

A:もし、原付の人が亡くなった場合、「前科」がつくの?
部:確認します。

確認の為、弊社担当の保険会社へ連絡。
部:車で人をひきました。死亡しました。これって前科になるの?
保険会社:警察が起訴しなければ、前科はつきません。警察が不起訴なので、今回の件は前科なし。過失は7:3または8:2で原付側が悪いでしょうね。

そのまま、お客様に話す部長。
寛大な事務所でしょ。

夕方、再度お客様から電話が鳴る。
A:入院先が分かりました。明日腰の手術をするそうです。病院に行った方がいいですか?

部:生きてればまた今度でいいかと思います。相手方の保険会社とか分かりました?
A:それが、保険に入ってないそうで。

部:息子様の保険内容は?
A:対人、対物無制限だけです。

部:車両保険は?
A:入ってないです。0です。

部:無保険車傷害特約は?
A:ん?入ってないです。

部:無過失事故特約は?
A:なんですか?
部:保険を使うと、等級が3級バックするんですね。この特約があれば、ノーカウント事故として保険の等級を下げずに保険を使うことができるんです。

A:そんなのついてないです。
部:ん~、参りましたね。相手方は無保険車、過失割合7:3ぐらい。原付と原付の当たった車の修理を7:3で分けると思われるので、息子様はネット保険から保険金が下りるからいいでしょうが、相手様は保険がないとなると、巻き込まれた車両の修理代を保険会社が回収するのかどうかわかりません・・・後、車両保険がついてないとなると、自車の修理代は保険から出ませんので、ポケットマネーから出すしかないです。

A:なんで息子の保険会社は動いてくれないの?
部:私たち代理店が、保険会社の間に入っていれば、指示も出しますし、現場に駆けつけて、処理していくんです。でも、安いネット保険は代理店を持たないので、そういう処理は自分でしないといけないんです。出来る出来ないは人によりますけど。ここの田舎街じゃぁ、ネット保険は難しいところです。都会ならなんとかなるかもしれませんが。


取り敢えず、聞こえていたのはここまで。

こういう意味のない保険を売って満足するの?
意味もわからずに保険に入っている人って大丈夫?

よく知らないと損をする、見えない商品。
それが、保険。

「俺、事故しないから、安いのでいいや!」
ではない。

偶発的に起こるのが事故。

「俺、安全運転だけど、万が一ってこともあるから、中身はしっかりしとこう」
値段もそれなりだけど、起きてからでは遅い。
それが、正解。


ボンネットの凹んだ外車で通勤する息子様を想像すると、痛々しい事故。

割り込んできた原付も何考えてんだか・・・
息子さんの車に後続車が居なかった事が不幸中の幸い。
もし、後続車が居て急ブレーキ、それから追突でもされていたら、30cmでも車が進んでいたら・・・車に踏まれて逝ってただろうに・・・


お金で人は動く。

これって、昔から変わらない普遍的な話。

安いってことはそれだけ人件費がかかってないから。
だから、対応してくれない。
都合のいいように、人は動かない事もしばしば。
これがお金の力。

その大事なお金。
どこから捻出するの?
専門家の知識って必要なんじゃない?
お金について1年以上かけて私が考えた答えがコレ。

相談に乗れる。
お値段以上働ける。
今のスタンス、私に合ってる。
安心感を買ってもらえれるのが、腕のいい保険屋の醍醐味だと思う。


私、人の役に立つヒーローになりたいし。

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